Luco曼荼羅ファーストテキスト①
「ダンボールの中に置き忘れていたもの」
文房具店や雑貨屋さんにズラッと並べられたボールペンやサインペン、宝箱のようなキラキラした缶ケースに入った色鉛筆。眺めているだけでワクワクしませんか?
少しずつ色を変えながら右から左へ、綺麗に陳列された姿、その種類が多ければ多いほどドキドキして思わず試し書きをしてしまう。
そんな経験はありませんか?
私はいつもです😆👍
私がボールペンの収集を始めたのは、学生の頃からです。
当時、女子学生の中では、いかに分厚いスケジュール帳を持っているか?が流行っていました。アイドルやミュージシャンの切り抜き、そして全盛期だったプリクラ帳を挟んで閉じないほどに膨れあがったパンッパンの手帳。それが女子学生のステイタスだったのです。
もちろんそのパンッパンの手帳の中でスケジュールも管理するのですが、そこで登場するのが「ボールペン」です。
友達との予定はこの色、彼氏との予定、学校の予定、塾の予定、アルバイトの予定、それぞれに色を分けて書くのですが、だとしてもそれなら10色あれば十分でしょう。
しかし、当時から私は尋常じゃない数のボールペンを集めていました。なぜでしょう?
それは、手帳のなかに毎日書き込む3〜4行の「日記」です。その日1日を振り返り出来事はもちろん、思った事、感じた事、考えた事などを、その時の感情に合わせた色のボールペンで書き込む。
自分の中にある感情を、より近い色で書き出すためには「ボールペン」は10本じゎ足りなかったのです。
だってそうですよね?
悲しい事があったから「青」、嬉しい事があったから「オレンジ」、ラブラブだったから「ピンク」?本当に⁇
そんな単純な色だけで、人の心は表現できるわけがない。
テンションが下がる悲しさ、涙が止まらない悲しさ、誰とも話したくないほどの悲しさ、何も考えたくなくて逃げ出したくなる悲しさは、決して同じ色では表せない。
だから私にはたくさんのボールペンが必要だったのです。
こうして集めに集めたボールペンも時代と共に、いつしかダンボールの中へと移動したのです。スケジュールは携帯1つで管理できるし、パンッパン手帳のブームも去った。
そしてなにより、1日を振り返り自分の感情と向き合う時間があるのなら寝たい‼︎10分でも20分でも寝たい‼︎2時間おきの授乳、寝かしつけからの日が昇るまで続く夜泣き。寝る前に考え事をした瞬間に寝落ちする日々。
いつしかダンボールの中の「過去の宝物」の存在すら忘れてしまっていたのです。
そして数年後、やっと日中に少しだけ自分の時間が持てるようになりました。誰もいない家は自分が出した物音しかしない何とも不思議な空間でした。騒がしい日々には、アレもしたいコレもしたいと無数に思い浮かぶのに、いざ1人自由を宣告されると…ボォーっとするだけ。
時間は自由になったからといって、経済的にも自由なわけではなく、仕方ないから家中をひたすら掃除する。
そして、再び出会う事になった、クローゼットよ奥で息をひそめて待っていてくれた、未開封の引っ越し屋さんのダンボール。
そう。その中で眠っていた私の「宝物たち」。
つづく
プリクラ、分厚い手帳、ボールペン✨✨✨
懐かしいですね〜っルコさんは、毎日日記書いていたんですね。私は文字通りの三日坊主でプリクラしか挟んでなかったです
ボールペンも流行っていましたよね!懐かしいのが、ミルキーペンと絹物語!ミルキーペンは今も進化してありますね。絹物語、覚えてます?日本の伝統色がメタリックになっているやつです✨
えぇ〜絹物語知らないです日記って言っても3行程度ですよどこかに手帳残っていないかなぁ〜読みたい‼︎むしろ読みたい!けどきっとくだらない事しか書いてないです
昔のものを見るのって気恥ずかしくもあるけど、楽しいですよね!
ルコさんのこの文章を読んで、昔のプリクラとか引っ張り出して眺めてみましたよ〜あとは、授業中に回した手紙642 通が出てきましたその手紙に使ったボールペンの一つが、「絹物語」です✨
「瑠璃色」とか「藤紫」とか「浅葱」とか、色の名前も、色自体も綺麗なペンでした✨メルカリでたまに全色セット(20色かな?)出品されているのを見ますが、インクが少なくなっている色があったりして、なかなか完全な状態のは手に入りにくいみたいです